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昇仙峡 / 甲府市

昇仙峡 / 甲府市

写真 : 昇仙峡

山梨県の観光地として人気のスポットに、甲府市の北部で、甲府駅からバスで30分ほどの場所にある御岳みたけ昇仙峡しょうせんきょうがあります。

昇仙峡は、秩父多摩甲斐国立公園内にある美しい渓谷で、国の特別名勝に指定され、「日本一の渓谷美」とも謳われている山梨の名所です。

作家の芥川龍之介が、まだ10代の頃に夏の旅行で訪れ、「甲府からここへ来た 昇仙峡は流石にいい」などと日誌に残していることでも知られています。

昇仙峡では、長い年月をかけて形作られていった花崗岩の断崖や色々な形の奇岩、澄んだ渓流など、雄大な自然が四季折々の姿を楽しませてくれます。

特に、秋の紅葉の季節(見頃は10月中旬から11月下旬)には、家族連れや若いカップル、老夫婦、また海外からの観光客など多くの人が訪れます。

江戸時代後期、地元の農民のおさえん右衛もんによって道が開拓され、その美しさが評判になります。

昇仙峡と呼ばれるようになるのは、明治時代の頃からで、昭和初期に定着。名前の由来は、諸説あり、いつ頃、誰が言ったか、はっきりとは分かっていません。

一説には,昇仙峡から金峰山へ登ると、羽が生え、雲の上に登ったような感覚になれるということから、仙人の住むような場所、「仙地に登る渓谷」という意味で“昇仙峡”という名前がついた、という話もあります。

昇仙峡下流の入り口には、大正14年に架橋され、昇仙峡の玄関口として親しまれてきた長潭橋ながとろばしがあり、また、昇仙峡では、仙娥滝せんがたき覚円峰かくえんぼうが名所として人気です。

仙娥滝は、どこか繊細な美しさのある滝で、滝の名前は、中国の神話に登場する、月に行った仙女に由来します。この「仙娥」とは、「月」のことを意味します。

それから、特徴のある切り立った岩肌の覚円峰は、花崗岩が侵食し、出来上がったもので、この名前は、その昔、覚円という僧侶が、この岩の上で修行したことに由来します。

崖の高さが180mもあり、昇仙峡のなかでも、最も見応えのある断崖です。

一方、その覚円峰と向き合っている断崖は、天狗岩と言います。でこぼことした岩肌が、天狗の横顔に見える、というのが、天狗岩という名前の由来です。

他にも、大きな岩をくり抜いたような、自然の侵食によって出来た石門なども、自然の歴史や雄大さを物語っています。

昇仙峡には、歩いて散策したあとに、甲州名物のほうとうも食べられる茶店があり、一休みができます。

近くには、影絵の巨匠として知られる、藤城清治氏が監修・設計した、世界初の影絵美術館「影絵の森美術館」などもあります。この美術館では、影絵だけでなく、山下清や竹久夢二などの作品も常設展示されています。

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