山梨県立富士遊水の里水族館 / 忍野村
写真 : 山梨県立富士遊水の里水族館 水槽のトンネル
富士山の湧水で有名な山梨県南都留郡の忍野村にある、水と森のテーマパークのさかな公園。
このさかな公園の敷地内に、2001年にオープンした淡水魚専門の水族館が、山梨県立富士遊水の里水族館です。
山梨県と言えば、海に面しない内陸県ですが、その山梨県内で初の水族館として開園します。
富士湧水の里水族館では、その名の通り、富士山の湧水を使って、山梨県内の河川や湖、沼に生きる淡水魚や水生生物を飼育しています。
また、この水族館は、「森の中の水族館」という幻想的な愛称がつけられ、森のなかの木立を抜けていくと、水族館の入り口が見えてきます。
東京や横浜などから車で2時間ほどの距離で、基本的に待ち時間もなく入館できる穴場のスポットとなっています。
水族館では、大小特徴のある6つの水槽があり、透明な湧水のなかをすいすいと魚が泳いでいます。
特にメインの水槽としては、展示室の中央を占める大きなドーナツ型の「二重回遊水槽」が挙げられます。
二重回遊水槽には、イトウやニジマスなど約3000匹の魚が泳いでおり、横から見ると、様々な魚が同じ水槽で一斉に泳いでいるように見えるものの、実は、この水槽には仕掛けがあり、内外で二重に仕切られ、小さな魚が大きな魚に食べられないように工夫がされています。
餌やり体験も可能で、時間によって先着順で魚に餌やりを行うこともできます。
また、水槽のトンネルのような構造になっている場所からは、チョウザメなど魚たちの泳ぐ姿を下から仰ぎ見ることもでき、その迫力が伝わってきます。チョウザメは、入口近くの横見水槽にもいます。
チョウザメというと、獰猛なサメを想像するかもしれませんが、サメに姿が似ていることからチョウザメという名前がついているものの、サメとは種類が違い、海と川を行き来する淡水魚になります。
水槽は、他にも、川の源流・上流・中流と、川の自然環境を再現した「流水水槽」、水深がある西湖や本栖湖をイメージした「深みの魚水槽」、湖畔を再現した「岸辺の水槽」などがあり、どの水槽も透明度が高く、魚の顔や動きなどの観察にぴったりです。
水族館の入園料金は、大人が420円、小中学生が200円、幼児や障がい者の方は無料となっています。休館日は、火曜日と年末年始です(詳細は、公式ホームページで確認をお願いします)。
また、駐車場は、100台収容で、料金は無料です。
ちなみに、公園内には、入場無料の施設として、「森の学習館」もあり、木の温もりが感じられる建物のなかで、どんぐりや木の葉を使ったクラフトの作品が展示されています。
加えて、富士湧水の里水族館の近くには、富士山の伏流水が湧水となって湧き出た湧水池の「忍野八海」があります。忍野八海は、国指定の天然記念物、また名水百選に指定されています。
忍野八海は、「出口池」「お釜池」「底抜池」「銚子池」「湧池」「濁池」「鏡池」「菖蒲池」の8つの湧水の池から成り立っています(忍野八海の中心地に「中池」という池がありますが、この池は人工の池で、忍野八海とは関係ありません)。
忍野八海は、パワースポットとしても人気の観光地です。
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